春画はとはいわゆる昔の性風俗画のこと。「枕絵(まくらえ)」や「危絵(あぶなえ)」などとも呼ばれ、古くは室町時代から楽しまれてきました。
江戸時代には浮世絵として身分・性別を問はず広く流通しました。その楽しみ方は実に様々。時には町人の娯楽として、時には嫁入りの指南書、果ては武士のお守りにまで。単なる風俗画の域を超えた奥深さのある魅力的なアートジャンルの1つです。
そんな春画をとりあげた展示会が、京都・細見美術館で開催されています。
美麗な春画約70件を展示!
展示会では前後期に分けて、春画約70点を展示。葛飾北斎、鳥文斎栄之、 歌川国貞などなど、浮世絵を代表する絵師の作品を鑑賞することができます。
喜多川歌麿の《夏夜のたのしみ》は本展示会のアイキャッチ画像にも採用されている絵画。驚くべきことに、横幅が1メートルを超える大きな掛軸です。
春画は現代のエロ本のように家族にも見つからない所に隠しこっそり楽しむことが主流でしたが、この絵画は壁にかけ、オープンな場で複数人でオープンに鑑賞していたことがうかがわれます。「春画は一人でひっそりと楽しむもの」という従来の価値観を覆す作品として、本展示会でも注目の一枚です。
後期展示は10月16日(水) からスタート。葛飾北斎の有名なタコの春画、《喜能会之故真通》が展示されます!
ミュージアムグッズが充実!図録にクッキーも!
本展示会ではオリジナルのミュージアムグッズが充実!公式図録はコラムも多く掲載され、充実の内容です。
ひときわ目を引くグッズの一つが、「春画みくじクッキー」です。縁起の良いものとして親しまれていた春画が、フォーチュンクッキーに仕立てられています。
クッキーを割ると中にはおみくじが!春画があしらわれたおみくじに思わず吹き出してしまいます。気の置けない家族や友人間で楽しむのも良いかもしれません。
関連イベント
下京区の京都シネマでは、展示会の開催を記念して、映画『春画と日本人』を10/4~期間限定上映します。
2015年9月、東京の小さな私立博物館「永青文庫」で行われ、21万人が熱狂した「春画展」を題材に、「春画と日本人」をめぐる謎に迫っていくドキュメンタリー映画です。
細見美術館の帰りに映画館までハシゴして、春画の美しさににどっぷり浸かる1日にしてはどうでしょうか。
展示会情報
展示会名 | 美しい春画-北斎・歌麿、交歓の競艶- |
会場 | 京都市左京区岡崎最勝寺町6-3 細見美術館 |
会期 | 前期:9/7~10/14 後期:10/16~11/24 |
休館日 | 毎週月曜日(祝日の場合、翌火曜日) |
入場料 | 当日券 2,200円 前売り券 2,000円 <お得な前売りペアチケット 2枚 1組 3,800円> |
特筆事項 | 18歳未満は入場禁止 |
詳細は公式サイトをご覧ください | https://www.emuseum.or.jp/exhibition/ex086/index.html |